高級椅子メーカーのヴィトラ(vitra)。海外メーカーですが、日本にもファンがいて現地に足を運ぶ人もいるほど人気です。
しかし、「名前は知ってるけど中身は知らない」という人もいるでしょう。
今回はそんな人のためにヴィトラについて、コンセプトやおすすめの椅子5つ、ヴィトラの椅子が買える日本の店について紹介していきます。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%AA%E3%82%A2-%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3-%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AB-2591355/)
椅子の高級メーカー「ヴィトラ」とは?

「ヴィトラ(vitra)」は、1950年に家族経営で創業したスイスの家具メーカーです。古典的なスタイルと現代的な視点を「コラージュ」(組み合わせる)することを得意としています。
様々な要素を取り込みながらデザインされるヴィトラの製品は、空港などの公共スペース、オフィスなどに使われているんですよ。ヴィトラの製品は空間をより素敵に仕上げてくれます。
家具は近くにいる人間に対して、言葉にはならなくても、何らかの感覚を与えてるものです。その感覚が空間の雰囲気を作っています。ヴィトラは製品が人に与える感覚を通じて、空間の質を上げることを目指しています。
ヴィトラのオフィスにはヴィトラの製品が使われていて、製品がどういった空間を作っているのかを社員が実際に使うことで確かめているそう。洗練されたヴィトラの製品は、こうして世に送り出されているんです。
スイスの高級メーカーヴィトラのコンセプト

ヴィトラが大事にしているのが「コラージュ」という考え方です。コラージュとは、組み合わせるという意味があって、伝統や流行り、一つのテイストにとらわれない製品づくりをしています。
テイストや流派を乗り越えた製品たちは、デザインの幅を大きく広げてきました。

そんなヴィトラの製品たちは、ちょっぴり変わったアーティスティックなものから、オフィシャルなもの、思わず和むようなものまで、個性豊かなデザインが特徴です。
ヴィトラが生んだ世界初の技術をつかった「パントンチェア」

プラスチックでできている、変わったデザインの「パントンチェア」。見た目のインパクトもさることながら、「プラスチックの完全一体成型」という技術を世界で一番最初に実現した歴史的にも評価の高い椅子です。
ヴェルナー・パントンというデザイナーが手掛けたことから、パントンチェアと呼ばれています。
現在作られているプラスチックチェアの先駆けとなっている椅子なんですよ。
開発当時は、木で作られた椅子が主流でしたが、デザイナーのヴァーナー・パントンが開発コストの低さやデザインの幅の広さに目を付け、10年もの歳月をかけて開発されました。
パッと見た感じ「不安定なのでは?」と感じるかもしれませんが、滑らかな曲線が体のラインにフィットしますし、プラスチックならではのしなりもあるので座り心地もいいんですよ。
実際に椅子として使ってもいいですし、オブジェとしてお部屋に置いてもお洒落に決まりそうです。プラスチックなので丸ごと水洗いもできます。清潔に使えるのはうれしいですね。
- サイズ

- 価格:32,000円
高級メーカーヴィトラの代表作「コーンチェア」

記事の冒頭で少し取り上げた「コーンチェア」。実はこのコーンチェアも、先ほどのパントンチェアをデザインしたヴァーナー・パントンが手掛けました。
ヴァーナー・パントンがデザインする椅子は、常識にとらわれない独創的なデザインと、鮮やかな色づかいが特徴です。
コーンチェアはクッション性に優れていて、座ると程よく沈み込んでリラックスした状態を保ってくれます。また、クッションの下は収納スペースになっているんですよ。
もともとデンマークのレストランのために作られた椅子です。レストランではお客さんの手荷物を収納していたのかもしれませんね。収納は、インテリアの雰囲気を邪魔するような生活感あるものをしまうのに役立ちます。
- サイズ

- 価格:260,000円
高級メーカーならでは!オブジェ×椅子「レスティングベア」

オブジェのような「レスティングベア」。これは人間とオブジェの関係性を研究した先に生まれた製品です。人間は動物の形をしたオブジェに最も心を寄せるというデータから、寝ているクマをモチーフにしました。
動物の形をしたものに対して、私たちは親近感を覚え、友人のように感じるもの。小さな頃、大事にしていた人形やぬいぐるみがあった人も多いのではないでしょうか?
私たちが動物の形をしたものに抱く親近感を椅子に取り入れたことで、心安らぐ時間を演出してくれる椅子ができあがったのだそう。
「レスティングベア」をデザインしたのはフロント。フロントはオブジェを中心に活動しているデザイナーです。オブジェを専門としている彼女だからこそ、椅子の概念を押し広げるような製品が作れたのですね。
- サイズ

- 価格:107,000円
とにかく軽い!ヴィトラの高級椅子「ベルヴィルチェア」

次に紹介するヴィトラのおすすめ椅子は、「ベルヴィル チェア」です。ここまで紹介してきた椅子とは違って、シンプルで多くの人が親しみやすいデザインとなっています。
無駄のないデザインなので、とても軽量で写真のように片手で軽々と持てるほどです。座面から背もたれの部分は、プラスチック、レザー、木材、布地から自分好みに合わせて選べるんですよ。
重さの感じ方には個人差があります。また、選ぶ素材によっても重さが異なります。
また、アーム(ひじ掛け)部分の形も選ぶことができ、組み合わせが多彩です。重ねて収納することもでき、重ねても美しさが際立ちます。収納に便利なうえ、統一感があるのでレストランなどでも人気です。
デザイナーはロナンとエルワン・ブルレックで、彼らの作り出す作品は建築物から生活雑貨まで多岐にわたります。彼らの作品は、ほかのインテリアや部屋との調和のとれたデザインが特徴です。
- サイズ

http://www.interoffice.club/shopdetail/000000000014/
- 価格:32,000円
ヴィトラのオフィス用高級椅子なら「メダチェア」

最後に紹介するのは「メダチェア」です。メダチェアは主にオフィスでの使用を想定して作られた椅子であるにもかかわらず、リクライニング機能があります。
ちょっと休憩したいとき、ゆったり仕事をしたいときに便利です。座面も背もたれはハンモックのようにしなやかで、身体に心地よくフィットし、快適な仕事環境を作り出してくれます。
デザイナーはアルベルト・メダという人で、彼はエンジニアリング(工学)を専門に扱ってきました。
アルベルト・メダは、エンジニアリングをデザインに活かしたのです。彼のデザインは機能的で快適性、さらには美しさも兼ね備えているのが特徴です。
- サイズ

- 価格:224,000円
日本で高級メーカーヴィトラの椅子が買える店

ヴィトラの製品が買える店(正規店)は、日本に全部で30店舗あります。東京に23店舗、栃木に2店舗、埼玉に1店舗、神奈川に1店舗、群馬に1店舗、石川に1店舗、富山に1店舗です。
「実際にヴィトラの椅子を見てみたい」、「コーディネート例を知りたい」という人は、ぜひ訪れてみてくださいね。
なお、展示品は店舗によっても異なりますので、訪れる際は事前に直接店舗へ問い合わせることをおすすめします。
高級メーカーヴィトラの椅子をおすすめしたい人

ここまで、スイスの家具メーカーであるヴィトラについてお伝えしてきましたが、ヴィトラの椅子はどんな人が向いているのでしょうか。
ヴィトラの家具はテイストや流派にとらわれないデザインが魅力です。だからこそ、多彩なデザインがあり、椅子としてもオブジェとしても、人の心を魅了し活躍します。
また、公共の施設やオフィスなどで活躍していることからも分かるように、多くの人に受け入れられやすいデザインも得意としているヴィトラ。
ヴィトラの椅子が向いている人は、常識にとらわれない一風変わったデザインが好きな人、あるいは、落ち着いた形式的なデザインが好きな人と言えます。
まとめ
今回の記事では、スイスの高級家具メーカーであるヴィトラについてや、ヴィトラの椅子、購入できる店について紹介してきました。
ヴィトラをはじめて知ったという人にも、ヴィトラに魅力を感じたり、興味を持ってもらえていたりしたら嬉しいです。
ヴィトラは高級メーカーですので価格が高い場合が多いです。リプロダクト品があるケースもあるので、「気になるけど手が届かない」という場合は、リプロダクト品の購入も視野に入れるといいでしょう。
ネットオークションでリプロダクト品や中古品が安く出品されていることがあるので、チェックしてみてください。

