セミアニリンが汚れてしまって、きれいにしたいけどクリーナーは何を使ったらいいのかわからず困っていませんか?
この記事ではセミアニリンのクリーナーを使った手入れについて解説していきます。クリーナーの選び方やおすすめクリーナー2つ、手入れする際の注意点などを紹介しているので参考にしてくださいね。
ここで言うセミアニリンは、家具に使われているものを想定しています。紹介しているクリーナーは家具用のものです。予めご了承ください。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/photos/leathercraft-work-tools-fashion-1916142/)
セミアニリンとは?

セミアニリンは革の仕上げ方法の名前で、セミアニリン仕上げをすると革の味わいと汚れへの強さを持った革になります。革の味わいを活かして、高級車の座席や高級家具によく使われているんですよ。
革の仕上げには、革の色を染める染料と革をコーティングして汚れに強くする顔料の2つが使われます。顔料をどれくらい使うかによって、革の質感や汚れへの強さが変化します。
セミアニリン仕上げではほんの少しだけ顔料を使うので、革の味わいが感じられますし、汚れにもある程度強くなるのです。
ただ、セミアニリン仕上げは顔料を多く使っている革よりもデリケートなので、手入れの際は注意が必要です。次章以降でセミアニリン仕上げの手入れについて解説していきますね。

セミアニリンの手入れ方法!クリーナーは使っていい?

セミアニリン仕上げは顔料を多く使う普通の革製品よりもデリケートなので、強い薬剤を使うと革を傷めてしまいます。そのため、普段の手入れはほこりを取り除く程度にとどめましょう。
汚れが付いてしまった場合や半年に一度程度にしっかりとケアする場合は、クリーナーを使用します。ただし、手入れに使うクリーナーは物によってセミアニリン仕上げには使えない場合もあるので、注意しましょう。
次章でセミアニリン仕上げの手入れに使うクリーナーの選び方について紹介していきます。

セミアニリンを傷つけないクリーナーの選び方

前章で、セミアニリン仕上げの手入れにクリーナーを使うことはできますが、セミアニリン仕上げに対応したものに限りられることが分かりましたね。
セミアニリン仕上げに対応していないクリーナーを使うとシミになってしまうので、クリーナー選びは重要です。「本革用」と書かれているクリーナーであっても、セミアニリン仕上げには使えない場合があります。
そのため、クリーナーを買う時は注意書きまでしっかりと読んで、セミアニリン仕上げに使えるのかどうかを確認するようにしましょう。もしくは、セミアニリン仕上げの製品を買ったお店に相談すると安心です。
セミアニリンをクリーナーできれいにする方法

ここでは、セミアニリン仕上げの革をクリーナーできれいにする方法について書いていきます。クリーナーの使い方をしっかりと確認して、汚れをきれいに落としましょう。
- 掃除機などでほこりを取り除く
- クリーナーをスポンジでよく泡立てる
- 円を描くように泡を広げて汚れを落とす
- やわらかい布で泡を拭き取る
- クリームを塗る
- やわらかい布で乾拭きして仕上げる
クリーナーの基本的な使い方は上記のとおりです。ポイントとしては、しっかりとほこりを取り除くことと、クリーナーをよく泡立てること、クリームで保護することの3つです。
この3つをしっかりとやらないと、革を傷つけてしまいます。次章でクリーナーを使う時の注意点として取り上げていますので、確認しておきましょう。
クリーナーによって若干使い方が異なる場合があるので、購入したクリーナーの説明書で詳しいやり方をチェックするようにしてください。
セミアニリンをきれいにするおすすめクリーナー
ここでは、セミアニリンに使えるおすすめクリーナー「レザーマスター」を紹介します。
紹介するレザーマスターは、手入れに必要な4点がセットになっているキットです。
汚れを落とすクリーナー、革を保護するクリーム、クリーナーとクリームを塗る際に使うスポンジと乾拭き用のクロスがセットになっています。
手入れに必要なものが一式揃っていますし、クリーナーもクリームもセミアニリンに使えるものですので、これさえあればセミアニリンの手入れがすぐに始められますよ。
セミアニリンにインクが付いたら使うクリーナー
ここで紹介するのは、インクによる汚れを落とす特殊なクリーナー「インクアウェイ」です。「セミアニリンにボールペンなどのインクがついてしまって、普通のクリーナーでは落ちない!」という悩みが解決しますよ。
クリーナーはスティック状になっており、インクが付いてしまった部分に上から塗りつけて使います。塗り付けたらそのまま30秒ほど置いてから拭き取ります。
インクが落ちきるまでこの作業を数回繰り返してください。インクは時間が経つほど革に染み込んでいって落ちにくくなるので、きれいに落としたい場合はなるべく早めに「インクアウェイ」で落とすようにしましょう。
クリーナーを使うときの注意点

ここでは、セミアニリンにクリーナーを使う時の注意点について書いていきます。注意点をしっかりと抑えないと、革を傷つけてしまうこともあるのでしっかりとチェックしてくださいね。
セミアニリン対応のものを使う
クリーナーはセミアニリン仕上げに使えるものを選んでください。セミアニリンは顔料が少ししか使われていないので、通常の革よりもデリケートです。「本革用」と書かれていても使えない場合もあります。
目立たない場所でパッチテストをする
はじめてのクリーナーを使う時には、目立たないところで色落ちなどがないかをチェックしましょう。相性が悪いと風合いを損なう可能性があります。
ほこりをしっかりと取り除く
ほこりが残っていると、クリーナーを使った時に革を傷つける原因となりますし、ほこりが革の奥に入り込んでしまうこともあります。
普段からこまめにほこりを取り除くようにしておくと、クリーナーを使う際にすぐに作業できますよ。
ゴシゴシこすらない
クリーナーを使う時には、泡立てをしっかりと行ってこすらないようにします。洗顔するようにやさしく行うと、革を傷つけずに汚れを落とすことができますよ。
必ずクリームで保護する
クリーナーを使ったあとは、必ずクリームで保護してください。クリーナーを使った後にクリームを使わないのは、洗顔後に化粧水や乳液を使わないようなものです。
革は潤いがなくなるとひび割れてしまうので、クリーナーで汚れを落とした後は、しっかりとクリームで栄養と水分を与えてあげてくださいね。
手入れを簡単にする方法

もし、セミアニリン仕上げの製品を買ったばかり、これから買うつもりだという人は、汚れが付く前にクリームで保護しましょう。
汚れがない状態でクリームを塗っておくと、汚れに強くなるのでそのあとの手入れが楽になりますよ。「新品にはクリームが塗ってあるでしょ」と思う人もいるかもしれませんが、多くの場合は塗っていません。
そのため、買ってすぐにクリームを塗ってあげるとつやが増してより美しくなります。手入れも楽になって艶も出るので試してみてくださいね。
セミアニリンを長く愛用するために

ここまでセミアニリン仕上げの手入れについて書いてきました。しかし、使用環境が良くないと劣化が激しくなってしまい、手入れが難しいほどダメージが出てしまうこともあります。
ここではセミアニリンを長く愛用するために気を付けること3つについて書いていきます。
- 日光に当たらないようにする
- 水濡れに気を付ける
- 風通しの良い場所に置く
セミアニリンを含む革製品は紫外線によって劣化していきます。日が当たらない場所に置くか、遮光カーテンを使って日光から守るようにしましょう。
また、革製品は水分にも弱く、水分に触れると染料が溶け出して色味が変わったり、シミになったりしてしまいます。水濡れを防ぐためにも革製品の近くで飲食はしないほうが賢明です。
革製品は水分に弱いので、湿気対策も重要です。通気性があまり良くないので湿気が多い場所に置いていると、カビが発生してしまいます。
ですので、風通しの良い場所に保管するようにしてください。また、部屋を換気する、エアコンを使うなどして湿気対策をするとさらに効果的です。
まとめ
セミアニリンのクリーナーを使った手入れについて、具体的な手入れ方法、手入れする際の注意点、おすすめクリーナー2つを紹介してきました。
セミアニリンは本革の中でもデリケートですので、正しい手入れ方法で行わないと革を傷つけてしまう可能性があります。
この記事で紹介したクリーナーの選び方や手入れ方法を参考にして、正しい手入れ方法でセミアニリンをきれいにしてみてくださいね。