誰もが1度は見たことがある「絨毯」と「カーペット」ですが、「絨毯とカーペットの違いは何?」と問われると、意外と答えられないものですよね。
また、絨毯やカーペット以外にも「ラグ」や「マット」という敷き物まであるため、「どうやって区別すれば良いんだろう」と悩んでしまうかと思います。
今回は、絨毯とカーペットの違いをはじめ、ラグやマットとの違いについても紹介します。違いを紹介した後には、知っておくと便利な豆知識も1つ紹介するのでぜひ最後までご覧ください。
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「絨毯」と「カーペット」に違いはある?

意外と知られていない「絨毯」と「カーペット」の違いですが、実は両方とも同じ意味なのです。
辞書やネットで「カーペット」と検索すると、「絨毯」「敷物」という説明が記載されています。
つまり、日本語で表記するときは「絨毯」、英語で表記するときは「カーペット」と言うことになります。
尚、「カーペットよりも絨毯の方が高級」とイメージする方も多いですが、「絨毯」の名が付く敷き物が必ずしも高級である訳ではありません。
絨毯は「毛織物」の認識が強い

前章では、「絨毯とカーペットは同じ意味」と紹介しましたが、カーペットよりも絨毯の方が「毛織物」というイメージが強く浸透しています。
例えば、高級絨毯の代名詞「ペルシャ絨毯」は、シルクやウールを使った毛織物として認識されています。しかし、日本で「ペルシャカーペット」と呼ばれることはまずないでしょう。
また、日本で作られる「い草」を使った敷き物は、「い草カーペット」「い草ラグ」と呼ばれるのが一般的で「い草絨毯」と呼ぶことはありません。
尚、「絨」の漢字には「毛織物」という意味があるため、毛織物のイメージが強い製品に「絨毯」と名付けられることも少なくありません。
絨毯やカーペットと似ている「ラグ」「マット」との違いとは?
絨毯とカーペットの違いについては理解できたかと思いますが、「ラグ」や「マット」との違いについても気になりますよね。
明確な定義がある訳ではありませんが、一般的に以下の2つの点で区別されることが多いです。
- サイズ
- 用途
一般的な区別の仕方や敷き物の特徴を理解しておくと、「〇〇に使う敷き物が欲しい」となったときに目的の商品を探しやすくなります。
次の章からは、サイズや用途の具体的な違いや各敷き物の特徴について紹介していきます。
絨毯・カーペット・ラグ・マットの違い①サイズ
まずは、「絨毯(カーペット)」「ラグ」「マット」のサイズの違いについて紹介します。
一般的には、以下のようなサイズの基準で区別されることが多いです。
- マット:1畳未満
- ラグ:1〜3畳
- 絨毯・カーペット:3畳以上
これから敷き物を探すときは、上記の基準を参考にすると用途に合った敷き物を見つけやすくなるでしょう。
とは言え、3畳以上あるのに「ラグ」と表記されているなど区別のラインは曖昧なので、あくまでも参考程度にして頂ければと思います。
絨毯・カーペット・ラグ・マットの違い②用途
続いては、「絨毯(カーペット)」「ラグ」「マット」の用途の違いについて紹介します。
先程紹介したサイズの基準に関係なく、用途によって商品名が変わることもあるので、各敷き物の用途についても理解しておくと良いでしょう。
- マット:小さなスペースに敷く
- ラグ:部分的に敷く
- 絨毯・カーペット:全体的に敷き詰める・広範囲に敷く
玄関などに敷くときは「マット」・テーブルの下などポイントで敷くときは「ラグ」・部屋全体に敷くときは「カーペット」と検索すれば、目的に合った敷き物が見つかりやすくなるでしょう。
尚、サイズ的にはカーペットとなる「3畳以上のラグ」があるのは、商品の用途が「部分的に敷く」からだと考えられます。
絨毯・カーペットのメリット・デメリット
ここからは、各敷き物の特徴について紹介していきます。1つ目に紹介する「絨毯(カーペット)」は、主に部屋全体をカバーしたいときに使われるアイテムです。
床の大部分を占めるため、空間に統一感が生まれやすくなります。また、「広範囲に渡る床の保護」だけではなく、「防音効果」や「体への負担軽減」も期待できます。
主にリビングや寝室などで使われることが多く、高級感を演出したいときにもおすすめのアイテムです。
尚、布地の面積が大きいため、「手入れに手間が掛かる」「導入コストがが高い」と言ったデメリットもあります。
ラグのメリット・デメリット
続いて紹介する「ラグ」は、一部の床にピンポイントで敷きたいときに使われるアイテムです。
絨毯に比べるとサイズが小さくなるので、簡単に移動ができて手入れがしやすくなります。また、素材にもよりますが布地の面積が小さい分、導入コストが抑えられるのも魅力の1つです。
デザインのバリエーションも多く、非常に使い勝手の良いアイテムですが、絨毯に比べると高級感は演出しにくいかもしれません。(中にはラグシュアリーなラグもあります。)
「気軽に模様替えを楽しみたい」「机や椅子の下などポイントで敷きたい」という方におすすめのアイテムです。
マットのメリット・デメリット
続いて紹介する「マット」は、主に「玄関の入り口」「廊下」「キッチンの足元」などの狭いスペースで使われるアイテムです。
人の出入りが多いポイントで使われ、「床の傷や汚れの防止」「足音の軽減」「冬場の保温効果」などを期待できます。
敷くだけで快適さが増すアイテムですが、人が乗る機会が多いため「汚れが溜まりやすい」というデメリットがあります。
こまめな手入れは必要ですが、布地の面積が小さいので比較的手入れは簡単です。
知っておくと役に立つ豆知識:地域によって変わる「畳数」の違い
最後に、知っておくと役に立つ豆知識を1つ紹介します。絨毯などを見ていると、「◯畳(◯帖)」というサイズ表記をよく見掛けますが、地域によって畳の大きさが変わることをご存知でしょうか?
- 江戸間:(関東):176cm×88cm
- 中京間:(東海):182cm×91cm
- 本間:(関西):191cm×95.5cm
(参考:https://magokorotatami.co.jp/topics_tatami4-1.html)
上記の数値からも分かるように、必ずしも「自分の部屋の畳数」と「商品の畳数」の大きさが一致するとは限りません。
畳数を頼りにして敷き物を選ぶと、「思っていたよりもサイズが大きくて敷けない…」と失敗することもあるので、あくまでも目安として参考にしてください。
絨毯・カーペット・ラグ・マットの違いまとめ
今回は、絨毯とカーペットの違いをはじめ、ラグやマットとの違いを紹介しました。改めて各敷き物の違いについて簡単にまとめてみます。
- 「絨毯」と「カーペット」は同じ意味
- 絨毯(カーペット)・ラグ・マットは「サイズ」「用途」によって呼び方が変わる
- マット:小さなスペースに敷く/玄関・廊下・キッチンなど
- ラグ:部分的に敷く/リビング・寝室・ダイニングなど
- 絨毯(カーペット):部屋の広範囲に敷き詰める/リビング・寝室など
この記事を読んで頂いたことで、それぞれの敷き物の違いや特徴について理解を深められたかと思います。
これから敷き物を使おうと考えている方は、「サイズ」や「用途」を意識すると目的の商品が見つけやすくなるでしょう。
