何気なく呼んでいる「ラグ」と「カーペット」ですが、「どのような違いがあるのか」と気になっている方もいるかと思います。
また、「カーペットに興味を持ったのが初めてなので使い方が分からない」という方もいるでしょう。本記事を読んで頂ければ、カーペットやラグの特徴をしっかりと理解することができます。
今回はラグとカーペットの違いやそれぞれの特徴・使い方について詳しく解説するので、これからカーペットやラグを利用する方はぜひ参考にしてみてください。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/アパート-現代-ルーム-家具-3306501/)
ラグとカーペットの違いとは

多くの方が気になっている「ラグ」と「カーペット」の違いですが、実は明確に区別する定義はありません。
業界や法律で定義が定められていることも多いですが、ラグとカーペットを区別するラインは非常に曖昧です。
一般的にラグとカーペットは「サイズ」によって分けられることが多く、「用途」や「形」によって分けられることもあります。
多くの方は小さいものが「ラグ」・大きいものが「カーペット」とイメージするかと思いますが、どのような基準で分けられているかは次の章で解説します。
ラグとカーペットの「サイズ」の違い

混同しがちなラグとカーペットですが、一般的には以下の基準で区別されることが多いです。(ラグとカーペットの類似品である「マット」のサイズについても併せて紹介します。)
- マット:1畳未満
- ラグ:1〜3畳
- カーペット:3畳以上
つまり、玄関やキッチンなどで使う小さな敷物は「マット」・リビングなどの一部分に使う敷物は「ラグ」・部屋の広範囲に使う敷物は「カーペット」と呼ばれます。
具体的な単位でみるサイズの違い

前章ではラグやカーペットの大きさを「◯畳」と表現しましたが、1畳がどれほどの寸法なのか知らない方もいるかと思います。
1畳は「1.62㎡」が目安とされており、寸法は「幅3尺×長さ6尺(910mm×1820mm)」が基本となります。
上記の寸法は「中京間」と呼ばれる東海エリアの畳の基準であり、地域によって寸法の基準が異なります。
また、「1畳」ではなく「1帖」と表示されることもありますがどちらも意味は同じです。(一説では和室と洋室を区別するために「帖」が使われるようになったとも言われています。)
ラグ・カーペットのサイズ表記が「◯畳(◯帖)」と記載していることもあるので、豆知識程度に覚えておけばイメージも湧きやすくなるかと思います。
「用途」によっても呼び方が変わる
一般的にラグは「部分的に敷いて使う」、カーペットは「全体的に敷き詰めて使う」という認識が強いため、製品の用途に合わせて呼び方が変わる場合があります。
例えば、3畳を超える敷物でも「ラグ」と表記されている製品は意外と多いです。このような製品はリビングや寝室などの一部分に敷くのが主な用途となります。
つまり、サイズ的には「カーペット」に該当しますが“部分的に敷く”という用途の面では「ラグ」に該当するため、サイズに関係なく「ラグ」と表記されます。
「形」も呼び方に影響している
「サイズ」や「用途」と同様に、ラグやカーペットの「形」によって呼び方が変わる場合もあります。
ラグもカーペットも基本的には「四角形」ですが、専門店や通販サイトを見てみると以下のような特徴が見られます。
- ラグ:「四角形」をはじめ、「円形」「楕円形」「雲形」など個性的なデザインが多い
- カーペット:圧倒的に「四角形」(正方形・長方形)が多い
カーペットにも個性的なデザインのものはありますが、「カーペット 変形」で検索すると「ラグ」や「ラグマット」の商品が数多く表示されます。
つまり、3畳以上の敷物でも変形した形をしている場合、「カーペット」ではなく「ラグ」と表記されることがあります。
個性的な敷物を探している方は、「ラグ」を検索した方が目的の製品が見つかりやすいかもしれません。
ラグ・カーペットと「絨毯」の違いとは?
ラグとカーペットの違いと同様に、「絨毯」との違いについて気になっている方も非常に多いです。
辞書やネットで「カーペット」を調べてみると「絨毯」「敷物」などと記載されています。
つまり、“カーペットを日本語訳したのが絨毯”となるので、カーペットと絨毯は同じ意味となります。
また、日本では“絨毯=高級”とイメージする方も多いと思いますが、特にそのような定義がある訳ではありません。
ラグとカーペットの用途の違い

この章からはラグとカーペットのぞれぞれの用途について詳しく解説していきます。
ラグは「部分敷き」・カーペットは「全体敷き」で使うのがメインとなり、以下のような場所で使用されることが多いです。
- ラグ:ソファーの前・テーブルやチェアの下・ベッドの足元など
- カーペット:リビング・寝室などの全面(広範囲)など
インテリアとしての役割も大きいですが、どちらとも「埃の飛散(ダストポケット効果)」「床の傷防止」「防音効果」なども期待することができます。
また、商品によっては「断熱性」や「保温性」が高いものもあるので、暑い夏や寒い冬も快適に過ごすことができるでしょう。
尚、ラグやカーペットにはそれぞれメリット・デメリットがあるので次の章で紹介します。
ラグのメリット・デメリット
まずはラグのメリット・デメリットについて紹介します。サイズが2畳前後と使い勝手の良いラグには、以下のようなメリットとデメリットがあります。
- カーペットに比べて価格が安い(素材や仕様にもよる)
- 敷くだけで部屋にアクセントを加えられる
- メンテナンスや移動が簡単にできる
- カーペット程の高級感が出ない
- 広範囲をカバーできない
ラグは導入コストがさほどかからず、誰でも簡単にセットできます。また、メンテナンスや移動も簡単にできるので維持していくにもあまり労力を必要としません。
「手軽に部屋のインテリアを変えたい」「部屋全体をカバーする必要がない」という方はラグの使用がおすすめです。
カーペットのメリット・デメリット
続いてはカーペットのメリット・デメリットを紹介します。部屋の大部分を占めるカーペットには、以下のようなメリットとデメリットがあります。
- 空間に統一感・高級感が出やすい
- 床全体を覆うことで快適に過ごせる(床の傷防止・防音効果など)
- 楽々と寝転ぶことができる
- 面積が広いためコストが掛かる
- メンテナンスや処理の手間が掛かる
- 簡単にインテリアを変えられない
カーペットは床の広範囲を覆ってくれるので、空間の見栄えがとても良く、全体的に床の傷や騒音を防いでくれます。
「よりおしゃれな空間を演出したい」「床の上で快適に過ごしたい」という方はカーペットの使用がおすすめです。
ラグとカーペットの違いまとめ
今回はラグとカーペットの違いについて紹介しました。改めて紹介した内容を簡単にまとめてみます。
- 明確な定義はないが一般的には「サイズ」の違いで区別されている
- 商品の「用途」や「形」によっても呼び方が変わる
- ラグは「部分敷き」・カーペットは「全体敷き」がメイン
- ラグ:気軽にインテリアを楽しめる・広範囲はカバーできず高級感が出にくい
- カーペット:統一感・高級感が出しやすい・導入コストが高くメンテナンスが大変
- ラグ・カーペット:埃の飛散・床の傷防止・防音効果などが期待できる
これから敷物を利用する方は、部分的に敷くなら「ラグ」、広範囲に敷くなら「カーペット」を探してみると良いでしょう。好みの敷物を見つけ出して素敵な空間を演出してみてください。
