テレビ裏の間接照明となると、「どこに照明器具を設置するのか」「どのような照明器具を使うのか」など様々な疑問が出てくるかと思います。
また、実際に間接照明を設置したけど「思うように演出できない」「部屋の印象があまり良くない」と悩んでいる方かもいるのではないでしょうか?
この記事では、テレビ裏の間接照明のテクニックについて具体的に解説していきます。照明の設置方法をはじめ、間接照明の効果の高め方やおすすめの照明器具についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
(トップ画像出典:https://www.pexels.com/ja-jp/photo/813691/)
テレビ裏の間接照明によって得られる効果
間接照明は、“空間をおしゃれに見せるテクニック”として知られていますが、テレビ裏を明るくすることで2つの良い効果も得ることができます。
- 柔らかな光によってリラックス効果を得られる
- テレビと壁の明度差が軽減して目への負担が和らぐ
人間の体は、直接、照明のような強い光を浴び続けると「交感神経」が刺激され、興奮状態(行動や思考が活発的になる状態)が続きます。
一方の間接照明は、刺激の少ない柔らかな光が「副交感神経」を優位に立たせるため、リラックスした状態に入りやすくなります。
より落ち着いた空間を演出するためには、間接照明の存在が不可欠と言っても過言ではないでしょう。
照明の「色味」によっても部屋の雰囲気が変わる
間接照明によって心地よい空間を生み出すには、照明の「色味」を意識することも大切です。
色味が変わるだけで部屋の印象は大きく変わるので、自分のイメージに合うものを選択するようにしましょう。主に照明で使われている光の色は、以下の3種類が挙げられます。
- 昼白色:ナチュラルな白い光・太陽光に近い自然な明るさが特徴
- 昼光色:昼白色よりも青みがかった色・事務所など活動的な空間で使われることが多い
- 電球色:暖かみのあるオレンジがかった色・落ち着いた空間を演出しやすい
自分の好みやテーマによって使用する色は異なりますが、雰囲気のある落ち着いた空間にしたい方は「電球色」がおすすめです。
尚、用途によって色味・明るさを調整したい方は、調色・調光の調節機能が付いた照明を選択すると良いでしょう。
テレビ裏は間接照明に最適なスペース
近年のテレビは薄型タイプが主流であり、テレビ裏のスペースを活用して間接照明を設置する方が多いです。
間接照明の基本といえば「光源を隠す」ことですが、テレビと壁に挟まれた空間では光源を簡単に隠せるので、間接照明を設置するのに最適のスペースと言えるでしょう。
テレビ裏を間接照明で照らすと、反射光による柔らかな光が生まれ、より雰囲気の良い空間を演出できます。
今まで間接照明を取り入れたことがない方でも簡単に設置できるので、今回を機にチャレンジしてみると良いでしょう。次の章では、テレビ裏によく使われるおすすめの照明器具について紹介していきます。
テレビ裏におすすめの照明器具
テレビ裏に使われる照明器具には、テレビ台に設置したり、テレビに直接取り付けたりと様々なタイプがあります。
テレビ周りの環境は人によって異なるので、どの照明器具が自分の環境に適しているかぜひ参考にしてみてください。
バーライト
バーライトは、棒状の型にLEDが配された照明器具です。テレビ裏のスペースでは、テレビ台の上に置いたり、テレビ本体の裏側に取り付けたりすることが多いです。
明るさも十分にあり、長さの種類が豊富なので、初めて間接照明に挑戦する方も簡単に設置することができます。
テープライト
テープライトは、配線に多数のLEDが組み込まれたテープ状の照明器具です。テレビ裏のスペースでは、テレビ台やテレビ本体の裏側に貼り付けて使います。
狭いスペースでも設置でき、好きな長さにカットできるタイプもあるので、非常に使い勝手が良いおすすめの照明器具です。
クリップライト
クリップライトは、脚の先がクリップの形となっている照明器具で、テレビ裏を照らす際はテレビ台に固定して使用します。
デザインは多種多様ですが、照らしたいポイントに光を当てやすい「スポットライト」のタイプがおすすめです。
スタンドライト
スタンドライトは、床や台の上に置いて使用する自立式の照明器具です。コンパクトなサイズの「テーブルライト」であれば、テレビ台の上においてテレビ裏やサイドを照らすことができます。
また、テレビの両サイドに「フロアランプ(フロアスタンド)」を設置して、間接照明を作るのもおすすめです。
テレビ裏の照明は「LED照明」がおすすめ
テレビ裏に間接照明を設置する際は、「LED照明」を使うことをおすすめします。おすすめする理由としては、以下の2点が挙げられます。
- 寿命が長い→取り替えの手間が省ける・電気料金の削減
- 光源が熱をほとんど持たず、発熱量が少ない→故障・劣化しにくい
テレビ裏はスペースが狭いため、「取り替えが面倒」「熱がこもりやすい」という問題がありますが、LED照明を利用すればそのような問題にも対応することができます。
但し、テレビ裏は埃が溜まりやすいので、定期的に掃除するように心掛けましょう。湿気を含んだ埃がコンセントやプラグに溜まると、発火する危険性もあるので注意が必要です。
間接照明の効果を高めるテクニック
間接照明の効果を高めるには、「光を分散させる」ことがポイントです。1箇所だけでは暗い印象となる間接照明も、複数組み合わせることで明るい印象となり、居心地の良い空間を作ることができます。
例えば、テレビの裏に間接照明を設置し、部屋の隅やソファの横に「フロアランプ」・机やシェルフの上に「テーブルランプ」を設置するのも良いでしょう。
配置する際は、光源の位置が高いもの・低いものを織り混ぜると、バランスの取れた空間を作り出すことができます。
また、複数の光が生む陰影によって、より立体感のある部屋を生み出せるのもポイントの1つです。陰影や立体感のある空間は、実際よりも広く見える視覚的効果があるので、奥行きや空間の広がりをより感じられます。
テレビ裏の間接照明の設置方法
一概に“テレビ裏の間接照明”と言っても、テレビ裏のスペースやテレビ台の大きさは異なるので、照明の設置の仕方は人それぞれです。
大きく分けると以下の2つのパターンがあるので、自分の環境に合った方法を選択するようにしましょう。
テレビ台に照明器具を置く
最もポピュラーなのが、テレビ台の上に照明器具を置く方法です。設置する手間が掛からないので、間接照明が初心者の方でも簡単に取り入れることができます。
テレビの裏側に照明を置く場合は、狭い所でも使える棒状の「バーライト」や手軽に取り付けできるクリップ式の「クリップライト」などがおすすめです。
テレビ台の端からテレビの裏を照らすなら、床置きタイプの「スポットライト」を利用すると、簡単に間接照明を作ることができます。
テレビ本体の裏側に照明器具を取り付ける
「照明器具を置くスペースがない」「テレビが壁掛けでテレビ台がない」という方は、テレビ本体の裏側に照明器具を設置すれば、簡単に間接照明を作ることができます。
薄いテープ状の「テープライト」を利用すれば、スペースが狭くても取り付けることが可能です。使いたい長さに合わせてカットできるタイプもあるので、長さ調整の心配も入りません。
また、両面テープが付いた「バーライト」であれば、簡単にテレビ本体へ設置することができます。
テレビのサイドに照明を当てるのもテクニックの1つ
前章では、テレビ裏の間接照明の設置方法について紹介しましたが、テレビのサイドに照明を当てるのもテクニックの1つです。
このテクニックを利用すると、ホームシアターのような上質な空間を演出することができます。テレビ裏の間接照明とは違った味わいがあるので、自分の好みに合わせて選択すると良いでしょう。
上記の画像のように照明を壁に設置する方法もありますが、テレビ台の隅に「テーブルライト」を置いたり、テレビの横に「フロアライト」を設置したりすると簡単に間接照明を作ることができます。
尚、デザインの主張が強いとテレビを見るときに気になってしまうので、シンプルな照明器具を選ぶようにしましょう。
間接照明を取り入れる際の注意点
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手軽に取り入れられる間接照明ですが、使い方を間違えれば部屋の雰囲気を悪くしてしまいます。
より良い空間を作るためにも、以下の3つのポイントには注意しておきましょう。
光源が見えている
1つ目の章でも述べたように、間接照明の基本は「光源を隠す」ことです。テレビ裏は光源が隠しやすい場所ですが、配置によっては角度を変えると丸見えになることもあります。
間接照明を取り付ける際は、視点を変えながら光源が見えていないかしっかりと確認しましょう。
生活感のあるものを照らさない
間接照明は、観葉植物やアート作品を照らすとおしゃれな雰囲気が増しますが、生活感のあるものを照らすと印象を悪くしてしまいます。
例えば、テレビ裏の場合、家電のコードやコンセントなどを照らしていると見た目がとても悪いです。照らす範囲を調整し、照明を設置したら余分なものを照らしていないか必ず確認しましょう。
光沢ある面を照らさない
間接照明でよくある失敗事例が、光沢のある壁や天井を照らすことです。テレビ裏は光源が見えにくいですが、光沢のある面に反射して光源が見えてしまう場合があります。
おしゃれな印象を損ねてしまうので、照明の配置を調整したり、反射を抑えられる照明に取り替えたりして光源を見えないように工夫しましょう。
テレビ裏の間接照明のテクニックまとめ
今回は、テレビ裏の間接照明のテクニックを中心に紹介しました。改めて紹介した内容を簡単にまとめてみます。
- 照明は寿命が長く、発熱が少ない「LED照明」がおすすめ
- 部屋のテーマに合わせて光源の色味を選択する(落ち着いた空間なら「電球色」がおすすめ)
- 照明はテレビ台の上またはテレビ本体の裏側に設置する(テレビ横もおすすめ)
- テレビ裏だけを照らすのではなく、部屋全体に光を分散させるとバランスが良くなる
難しそうなイメージがある間接照明ですが、テレビ裏のスペースは他の場所よりも照明の設置が簡単で、間接照明について詳しくない方でも簡単に取り入れることができます。
この記事の内容を参考にしていただきながら、自分好みのおしゃれな空間を演出してみてくださいね。
