家の象徴とも言えるリビングは、照明器具の選び方1つで大きく印象が変わります。一概にシーリングライトと言っても様々なタイプがあり、どれを選べば良いのか迷う方も多いのではないでしょうか?
この記事では、リビングに合うシーリングライトの選び方を4つのポイントに分けて紹介していきます。
また、シーリングライトの種類や照明器具に関する基礎知識も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
(トップ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/シーリング-ランプ-古い-ランプ-1713725/)
シーリングライトとは?
まずは始めに、シーリングライトについて簡単に解説します。シーリングライトとは、天井に直接取り付けるタイプの照明器具です。
近年はLEDのシーリングライトが主流であり、蛍光灯よりも少ない消費電力で部屋全体を明るく照らすことができます。
丸い形をしたシーリングライトがスタンダードですが、四角形や傘が付いたタイプもあり、リビングの雰囲気に合わせて選ぶことも可能です。
また、シンプルなデザインが多く、インテリアをすっきりと見せられるのもシーリングライトの特徴の1つです。
照明器具に関する3つの基礎知識
この章では、照明器具に関する3つの基礎知識について紹介していきます。
「光の明るさの量」「色温度」「演色性」の3つについて紹介しますが、「光の明るさ」は目の負担・「色温度」は空間の印象・「演色性」はインテリアの映え方に影響してきます。
シーリングライトを選ぶときの重要な判断材料となるので、今回を機に覚えておくと良いでしょう。
ルーメン(lm)
ルーメン(lm)は、「光の明るさの量」を表す単位で、数値が大きいほど明るくなります。
尚、日本照明工業会により、LEDランプの製品は「◯W相当」から「ルーメン(lm)の表示に統一されています。
畳数に見合ったルーメンの基準が設定されており、照明器具選びにおいて最も重要なポイントの1つです。(適用畳数の詳細については、後ほどの「リビングの広さと明るさ」の章で紹介します。)
ケルビン(k)
ケルビン(k)は、「色温度」を表す単位であり、光源が放つ光の色を数値で表したものです。
ケルビンの数値が低いほど赤みを帯び、数値が高くなるほど青みを帯びた白色になります。(太陽に最も近いとされる「昼白色」は5000kが目安)
青白い光は「明るく活動的な空間」に、色温度の低いオレンジ色の光は「落ち着いた寛ぎのある空間」にて適しています。
演色性(Ra )
演色性とは、照明で物体を照らしたときに、自然光が当たったときの色をどの程度再現しているのかを示す指標です。
数値が高いほど色の見え方が自然光に近いものとなり、「Ra100」の場合、自然光が当たったときと同様の色を再現していることを意味します。
人によって色の好みは異なりますが、一般的に人間は自然光を基準にして比較するため、自然光に近い演色性が好ましいとされています。
リビング照明にピッタリなシーリングライトの選び方
この章からは、リビングに合うシーリングライトの選び方を紹介していきます。シーリングライトを選ぶ際は、以下の4つのポイントを意識してみてください。
- リビングの広さと照明の明るさ
- 照明の色
- 照明の調整機能の有無
- リビングの趣向に合うデザイン
シーリングライトを選ぶときは、照明自体のデザイン・機能も大切ですが、部屋の広さやインテリアとのバランスを見ることも大切です。
この4つのポイントを意識することで、より理想的なシーリングライトを見つけ出すことができるでしょう。
シーリングライト選びにおいて大切なポイントとなるので、次の章からは各ポイントについて詳しく解説していきます。
シーリングライトを選ぶポイント①リビングの広さと照明の明るさ
1つ目のポイントは、リビングの広さに合った照明の明るさを選ぶことです。ここで確認しておきたいのが、前述した光の明るさの量を表す「ルーメン(lm)」です。
日本照明工業会によると、適用畳数は以下のように設定されています。
- 〜4.5畳:2,200〜3,199lm
- 〜6畳:2,700〜3,699lm
- 〜8畳:3,300〜4,299lm
- 〜10畳:3,900〜4,899lm
- 〜12畳:4,500〜5,499lm
- 〜14畳:5,100〜6,099lm
- 参考:一般社団法人 日本照明工業会
製品によって数値が決まっているので、リビングの広さを確認して、上記の数値を目安にしながらシーリングライトを選択しましょう。
シーリングライトを選ぶポイント②リビングの用途に合う照明の色
2つ目のポイントは、リビングでの過ごし方に合った照明の色を選択することです。ここで大切となるのが、前述した色温度を表す「ケルビン(k)」です。
例えば、「白い光」は活発的に活動するときに適した光で、会社の事務所などに活用されています。リビングで作業や勉強をすることが多い方は、爽やかな白い光がおすすめです。
一方、リビングを寛ぎの空間として利用したい方は、落ち着いた空間を演出しやすい「オレンジの光」がおすすめです。
このように、リビンングの用途に合わせて照明の色を選択することも、シーリングライト選びにおいて重要なポイントの1つです。
シーリングライトを選ぶポイント③照明の調節機能の有無
3つ目のポイントは、調光・調色の機能の有無です。調節機能が付いていると、リビングをいろんな用途で使い分けることができます。
- 調光:常に一定の明るさではなく、用途に合わせて照明の明るさを調節できる機能
- 調色:青みのある光から赤みのある光まで、自由に光の色を調節できる機能
前章でも述べたように、色温度を高くすれば活動的な場所に、低くすれば寛ぎのある落ち着いた空間にリビングを変えられます。
リモコンで調節するタイプが多いですが、近年は自動に調節してくれるタイプやスマホと連動したタイプも販売しているので、使い勝手の良いものを選択すると良いでしょう。
シーリングライトを選ぶポイント④リビングの趣向に合うデザイン
4つ目のポイントは、リビングの趣向やインテリアに合ったデザインを選択することです。
例えば、部屋をすっきり見せたいのなら主張が少ない円盤型の「シーリングライト」・落ち着いた空間にアクセントを加えたいのなら「ペンダントライト」というように選択すると良いでしょう。
また、同じタイプの照明器具でも、和風タイプのものやデザイン性の高い個性的なものまで幅広く存在します。
シーリングライト単体のデザインで選択するよりも、リビング全体のバランスを考えて選択することが大切です。
リビングでよく使われるシーリングライトの種類
シーリングライトの選び方を紹介したところで、リビングでよく使われるシーリングライトのタイプについて紹介します。
タイプによってリビングの印象が変わるので、部屋の趣向に合わせて選択することが大切です。
シーリングライト
シーリングライトは、最もスタンダードな照明器具です。平たい円盤型のタイプが多く、部屋全体を照らしやすい特徴があります。
デザインがシンプルなので、他のインテリアの邪魔をせず、部屋をすっきり見せたい人におすすめです。
尚、部屋にアクセントをつけたい方は、多灯タイプやガラス・木製フレームが付いたタイプなど個性的なデザインのものを選択すると良いでしょう。
近年では、プロジェクターを搭載したハイテクなシーリングライトも販売されています。
シーリングファンライト
シーリングファンライトは、照明にシーリングファン(回転する長い羽根)が付いた照明器具で、室内の空気を対流させることができます。
空気を循環させることで温度のむらがなくなり、冷暖房効率もアップするので、特に高天井の吹き抜けなどには効果的です。
デザインが個性的なので、インテリアのワンポイントとして取り入れる方も多く、特にレトロモダン・インダストリアル系のリビングとは相性が良いです。
照明器具の取り付け方
ここまでシーリングライトの選び方・種類について紹介しましたが、シーリングライトにおいて重要となる取り付け方についても紹介します。
メーカーや機種によっても異なりますが、取り付け方の基本的な流れは以下のようになります。
- 天井の配線器具(引掛シーリング)を確認し、アダプタを取り付ける
- アダプタに合わせて本体を取り付ける
- アダプタ側・本体側のコネクタ端子を接続する
- 本体のカバーを取り付けて完了
ここで最も注意しておきたいのが、配線器具の有無と種類です。そもそも配線器具が付いていない天井には、シーリングライトを取り付けることができません。
配線器具が付いていない場所にシーリングライトを付けるのであれば、電気工事が必要となります。
また、配線器具には「角型」「丸型」「埋込型」など様々なタイプがあり、製品によっては取り付けられない場合があるので注意が必要です。
リビングに適したシーリングライトの選び方まとめ
今回は、リビングに合うシーリングライトの選び方について紹介しました。改めて紹介した内容を簡単にまとめてみます。
- 適用畳数を参考にして、部屋の広さに合った照明の明るさを選択する←要チェック
- リビングの用途に合わせて照明の色を選択する
- リビングを用途に合わせて使い分けたい方は、調光・調色の機能が付いているタイプを選択する
- リビングの趣向やインテリアに合ったデザインを選択する
- 天井の配線器具(引掛シーリング)の種類を確認する←要チェック
上記のポイントを抑えておけば、あなたが求める理想的なシーリングライトを選択することができるでしょう。
シーリングライト単体のデザインも大切ですが、よりおしゃれな空間を演出するためには、リビング全体のバランスを考えることが大切です。
